京都御所南 Gallery ICHIHARU アートお喋り空間

教養は一流の人脈をつくる。京都のアーティストが超一流の人生から学んだ、実学の教養空間。

時代の流行を追うことも、決して悪くない。

こんにちは。
毬紗です。


芸術家についての誤解に、

「芸術家は、流行を追ってはいけない」

という迷信があります。

ですが、歴史に残る芸術家は、社会の流行を芸術に取り入れ、新しい造形を作った人たちです。


唐の詩人、李白(701 - 762)の詩に、

君見ずや黄河の水、天上より来るを、奔流して海に到って復(ま)た回(かえ)らず、君見ずや高堂明鏡(こうどうめいきょう)白髪を悲しむを、朝(あした)には青糸(せいし)の如きも暮には雪となる。
「将進酒」李白

という句があります。

意味は、こちらです。


黄河の水が天より降ってくるが、その水は一旦海に到れば、再び帰ることはない。人も天の理から免れることはなく、高堂に住む貴人も、よく写る鏡を見て、黒髪が白髪になっていると悲しんでいる」


どれほど人気がある作風でも、時を経れば、過去のものになります。

歴史的な価値を評価されることはあっても、いまの芸術家が同じものを作っても評価されません。

過ぎ去ったものにしがみついて、

「いつかはまた、人気が出るだろう」

と妄想するのは、海に流れ込んでしまった水を、魔術で真水に戻そうとしたり、白髪が写る鏡を割ってしまうようなものです。

「流行を追うのは軽い」「時代の影響を受けてはいけない」などの思い込みを捨てて、今の時代が求めるものを、探ってみましょう。