京都御所南 Gallery ICHIHARU アートお喋り空間

教養は一流の人脈をつくる。京都のアーティストが超一流の人生から学んだ、実学の教養空間。

無意識は、創造の物語を導く。

こんにちは。
毬紗です。

先ほど、『丹後風土記の話題を書いて、

「さて、寝る前の、娯楽の読書をしよう」

河合隼雄『深層意識への道』を読んでいたら…。

ふたたび『丹後風土記』の『浦島太郎』の話が出てきました。



なんども読んだ本ですが、『浦島太郎』の話があったのは、覚えていませんでした。

なるほど、丹後バージョンでは、五色の亀が化身した亀姫(乙姫)と結婚するのですね。

ですが日本の昔話では、同じく『丹後風土記』に出てくる『羽衣伝説』の天女も、『夕鶴』の「つう」も、結婚しません。

正体がわかれば、「さようなら」と去っていきます。

ヨーロッパの昔話に多い、「結婚して、めでたしめでたし」とは違います。


鶴の化身だったり、霊体であったり、異形のものと仲睦まじく暮らしてきたことへの嫌悪はみられません。

別れを惜しむ気持ちが、しみじみとした情感となり、物語を彩ります。

昔話の、異形のものとの結界は、決して超えることのできない厳しいものです。

ですが異形を愛することへの寛容で平安な描写は、八百万の神に親しむ日本人ならではの感性に思います。


能の演目『羽衣』を調べてみたくなりました。

美しい演目です。

「東遊びの駿河舞」地謡(コーラス)に合わせて天女(シテ)が舞う様子は、この世のものとは思えない幽玄さです。

白龍(ワキ。羽衣を見つけた漁師)のキャラクターは、グズグズですが。

たぶん一番音声がいい動画みつけました。

観月薪能にしわき[能]羽衣(2010.08.30)


『丹後風土記』が題材かもしれないとのことです。

能では夫婦にならずに、すぐに天へ帰ってしまうので、昔話とは違いますね。

ああ、眠れない。


あなたへの、こっそりメッセージ:台南でも読んでいただいて、ありがとうございます。多謝。